尾崎士郎記念館といえば、平成20年5月にオープンした、馬込文士村散策コースの順路として欠かすことのできない大きな展示館です。作家・尾崎士郎宅の玄関、書庫、客間、書斎などが再現され、机まわりの雑然とした雰囲気なども見どころです。
馬込文士村とは、JR大森駅西口から都営地下鉄浅草線西馬込駅までの一帯にある、文学史上近代(明治から昭和前半)に活躍した作家・哲学者・画家などの邸宅を、記念館として残したり記念碑を建てたりした散策コースです。
説明は大田区公式サイトから引用させていただきます。
馬込の地で新婚生活を送った宇野千代、尾崎士郎が多くの文士に声をかけたことなどが発端となり、大正末から昭和戦前頃、大森山王から馬込周辺に多くの小説家、詩人、美術家たちが移住し、後に「馬込文士村」と呼ばれるようになりました。http://www.city.ota.tokyo.jp/seikatsu/manabu/hakubutsukan/jyosetuten24.html
もっとも多いときは、80名の文士たちが「大森山王から馬込周辺」にすんでいたそうです。
昨年8月22日には、
室生犀星の邸宅があったところを訪ねました。
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今回は、その近くにある尾崎士郎記念館をまず訪ねました。
尾崎士郎といえば「人生劇場」が有名ですが、その他歴史小説もいろいろ発表しているようですね。
馬込の台地にあり、細い坂道をのぼります。文士村をタクシーで回る人もいるのですが、詳しい人でないとむずかしい地形と道順です。
尾崎士郎の説明とともに人生劇場の石碑があります。
玄関です。
入ると、ここにも説明が。
気に入っていた水車小屋模型だそうです
晩年履いていた健康下駄だそうです。
まさか本人も、これがこうやって展示されるとは思わなかったのでは?
尾崎士郎記念館
大田区山王1-36-26
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坂を下りると「ジャーマン通り」というバス通りに出ます。
名前の由来はドイツ学園があったことだそうですが、横浜中華街のような感じではありません。ただの道路。「ドイツ」は名前だけです。
ジャーマン通りを超えて、続いて、龍子記念館にも行きました。
龍子記念館とは、画家・川端龍子の喜寿の記念に自身の発意と設計によって設立されたそうです。アトリエを再現し、絵筆や墨なども展示されているかなり大きな記念館ですが、残念ながら中は撮影禁止なので写真は外観だけです。
龍子記念館
大田区中央4-2-1
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もう一軒ご紹介します。赤毛のアン記念館・村岡花子文庫です。
日本に「赤毛のアン」を紹介した村岡花子の書斎が保存されています。といっても、ここはごく普通のマンションです。
村岡花子邸がマンションに建て替えられて、その一室を記念館として書斎を再現・保存しているわけです。
・赤毛のアン記念館・村岡花子文庫公式サイト
http://club.pep.ne.jp/~r.miki/index_j.htm
馬込文士村の散策コースは、このような記念館がいくつかあるのですが、効率よく回れるように順路を考案して紹介しているサイトもあります。
・馬込文士村ガイドの会
http://www.geocities.jp/magomemura/index.htm
現在はまだ未完成ですが、大森にある佐伯栄養専門学校の広大な敷地に、佐伯山緑地という見晴らしのいいスポットもできる予定です。
馬込文士村。今はちょっと暑いかもしれませんが、少し涼しくなったら、興味のある方は1度歩かれてはいかがでしょうか。
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2013-08-04 19:01
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