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女子アナとは何か、長谷川豊アナ、故・梨元勝氏らの話から考える [芸能]

女子アナ、という独自のジャンルがテレビ界にはあります。女性のアナウンサーですが、芸能マスコミの扱い方はアイドル。しかし、その実態は華やかなものではないと明かしているのが、先ごろフジテレビを退社した長谷川豊アナです。

長谷川豊アナは、『いつも一言多いあのアナウンサーのちょっとめったに聞けない話』を上梓。テレビ界のタブーをアカしていますが、「東京スポーツ」(7月18日付)ではそのうちのひとつである、話題になった「NEWS ZERO」のプロデューサーによる女性出演者セクハラ騒動など、テレビ界では氷山の一角であると暴露しました

「東京スポーツ」(7月18日付).png
ー「ZERO」のプロデューサーが山岸(舞彩)にセクハラしていた騒動が6月に発覚した。フジは?
長谷川 あんなもんじゃないですよ! Xという元番組プロデューサー評判が最悪。彼はA(現役人気女子アナ)の胸を僕の目の前でモミまくったりしていたんです。で、「Aは胸ねえな!」って暴言まで吐いて。B(退社した人気女子アナ)に対しても同様で、C(退社した超人気女子アナ)も食らったんじゃないかな。D(退社したベテラン女子アナ)なんかオッパブに連れて行かれたんですよ。
ー山岸はしつこく誘われていたようだが、確かにその比じゃないと
長谷川 X氏と番組で一緒になった女性スタッフは全員やられた。あるスタッフは、スカートの下から手を入れられ(その状態から手を上へ這わせて)胸をもまれた。その子とは裁判寸前になったと聞いている。それを避けるため、X氏は別の部署に飛ばされた。
ー一件華やかに見えるが、ウラは過酷なのか
長谷川 ある部署には、新入社員の中でも抜群にかわいい子が毎年入ってくるんです。で、その子は陰で「いけにえ」と呼ばれ、連日のように得意先との接待に駆り出される。ほんと、セクハラがひどい。下品。一般企業の人がフジに一日入社したら、目を疑わんばかりの光景が広がってると思う。東スポの男セン担当の人たちの方が、由緒正しくやってると思う! テレビ局はウラで、セクハラの雨嵐なんです。ただ、それでくじけるようじゃ女子アナはやってられない。


そして昨日は、「女子アナは経費が一切認められない」実態と、目指す出世コースについて長谷川豊アナが述べた記事がネットで話題になっています。
「フジの女子アナはセレブと思われがちですが、現実は違います。みんな、テレビに出演する身でありながら、実際はサラリーマンであるというジレンマを抱えて働いています」
 ジレンマの一つは、お金。
「フジでいうと、アナウンス室は下請け部署の一つなので、領収書はいっさい切れません。経費が一切認められないんです。努力しているアナウンサーはアスリートやタレントと飲むなど交流し、独自のエピソードや話題を聞き出しているんです。そうした食事代も全部自腹です。フジは年功序列で、アナウンス職も一般職も給与は同じ。その同じ給料の中から、自腹で払うんです」
さらに、人気の女子アナともなると、高いメイク道具や衣装もすべて自腹。“必要経費”が上乗せされる。そんなフジテレビの女子アナたちが目指す“出世コース”があるという。
「月~金の帯番組のキャスター枠ですね。ここに収まるとひとつのゴールとなるんです。番組でいえば『めざましテレビ』、『とくダネ!』、『FNNスピーク』、『Super NEWS』、『ニュースJAPAN』、そして『すぽると!』。女子アナはみんな、これに出たいんです。で、そのなかでも特別なのが『めざまし~』なんです。報道畑を目指すなら、『Super~』か『ニュース~』という選択肢もあるんですが、フジの女子アナの4番バッターというと、イコール「めざまし~」なんです」(中略)
 そうした努力の果てに、その枠のキャスターの座につくことができたら、世界は一変するという。
「非常に楽しい世界が待っていますね。得られるものも圧倒的に大きい。キャスターとしての実績ができれば当然、知名度も信頼感も格段に上がりますから、フリーキャスターの事務所からもお声がかかり、CMの起用にもつながります」
http://www.1d.to/dhhc

給料は保障するが、能力や人脈は自腹でということでしょうか。保険外務員のような身分ですね。

しかし、だからといって、「女子アナは可哀そうな仕事なんだ」という話ではないと思います。

女子アナの中には、「実際はサラリーマンである」という自覚や責任の欠如しているスキャンダルを起こす人もいるし、大学時代の売りとする経歴は「アナウンス研究会」ではなく、「ミス○○」である人も少なくない。

そもそもテレビ局職員の給与は一般のOLよりも高い!

最初から、アナウンサーとしての仕事に何かを感じて入社しているわけではなく、華やかなテレビ界でチヤホヤされたい一心で好き好んでもぐりこんだ人たちなら、そんな苦労も当然だろう、という話です(もちろんセクハラ自体は許されることではありませんが)

では、長谷川豊アナがいうところの「非常に楽しい世界」にたどり着けなかった人はどうなるのか。

Jキャストニュースで「女子アナ研究会」の肩書で女子アナ関連ニュースに談話を寄せていた私の妻は、芸能リポーターのトップランナーだった故・梨元勝氏に女子アナについて伺ったことがある(2008年)ので一部分ご紹介します。

梨元勝.png
ー女子アナのタレント化が顕著ですね。
梨元勝 フジテレビの局アナで、アヤパン(高島彩)ているんですね。それが「ゆず」の北川悠仁と付き合っていて屋久島に行ったわけです。それをこっちは情報を集めて「東京スポーツ」に書いた。
で、東スポは「結婚近し」とか書いたんじゃないですか。そしたら、アヤパンの友だちのチノパン(千野志麻)だかナニパンだか知りませんが、彼女がフリーになって日テレの番組に出ていて、「ちょっと旅行しただけで結婚なんて書かれちゃ、たまんないわよね。いいじゃない、どこに行ったって」って、公共の電波で何の恥じらいもなく堂々と言うんですね。
「ほー、そうですか。2泊も3泊もセックスしながら行ってて、それを結婚じゃなくても平気でするのがフジテレビなんですか」っていうのがこちら側の反論ですよ。
それだけ麻痺してるんですよ、彼女たちは。ウチの娘(梨元麻里奈)が、勝手に結婚前に屋久島に知らない男と行ったら怒りますよ。それが普通の感覚でしょう。もう、彼女たちがズレてるんですよ。
彼女たちは、パリとかニューヨークとかの支局に1回行って、30歳になったら配置転換になるってわかってるんです。その前に、IT長者捕まえるか、野球捕まえるか、相撲捕まえるかなんですよ。
妊娠は黙って河野景子みたいに後で発表する。彼女はお腹が大きいのに、ずーっと「違う(妊娠じゃない)、違う」って言い張って、結局結婚して5ヶ月で生んでるんだからね。
貴乃花(息子の方)は前の宮沢りえのときに、「結婚を取るか、相撲を取るか」と両親に迫られて、りえを取らなかったわけですよ。それが、河野のときも同じこと聞かれて、今度は「結婚を取ります。妊娠してますから」と答えた。
まあ、これは人に聞いた話ですけど、婚約指輪だけ見せちゃってね。みんなレポーターが直撃するじゃないですか。普通なら、「困ります」っていうと、こう(手で遮るポーズ)するじゃないですか。ところが、彼女はそういいながら(手のひらをひっくり返して指輪を見せる仕草をして)こうですからね(笑)。この人たちはこういうところで生きているんだなあ、と思いましたね。


要するに女子アナというのは、OLより高い給料だけを保障された定年30歳の“ニュースを読めるアイドル”ということでしょうか。

そこから先は、報道キャスターの座を勝ち取れるか、もしくは花形職業の男性と結婚して寿退社するか。

河野景子元アナ、高島彩アナや中野美奈子アナなどは後者になれましたが、誰もがそうなれるわけではないでしょう。

それでもやっぱり、一部女性にとってはやってみたい仕事なんでしょうかね。

いつも一言多いあのアナウンサーのちょっとめったに聞けない話

いつも一言多いあのアナウンサーのちょっとめったに聞けない話

  • 作者: 長谷川 豊
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2013/08/30
  • メディア: 単行本


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