久が原出世観音という、伊藤博文ゆかりの観音如意堂が、東京大田区久が原にあります。先週、先々週に引き続いて東京大田区散歩。今日はその久が原出世観音をご紹介します。
政財界からの参詣者が多い観音であるところから「出世観音」と呼ばれるようになったようです。
人間というのは弱いもので、とくに人の代表にたつ人はつい信心深くなってしまうのでしょうね。信仰やお抱えの占い師というのが必ずいます。今回の参議院選挙も“顧問”たる神社仏閣や占い師は大変ですね。
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久が原出世観音の最寄はバス停。JR蒲田駅西口から東急バス「蒲12系統」(田園調布行)、またはJR大森駅西口から「森05系統」(洗足池行)の「久が原出世観音」で下車。
そこから徒歩5分ぐらいだと思いますが、ちょっと道はわかりにくいので、地元の人も見逃しそうなところに入口があります。左側は久が原会館という地元の集会場、右側は民家に挟まれた細道を通って観音如意堂に向かいます。
同所には、「久が原出世観音菩薩堂の由来」が書かれた掲示があるので読んでみますと、京橋築地料亭の伊藤きんという女性が仏門に出家して尼僧になり、如意堂を建立して観音菩薩を奉詞。戦争の災禍は受けたものの如意堂は残り、現在も「久が原町有志」によって維持されているとのことです。
一説には、伊藤博文暗殺後、称える意味でこの出世観音を建てたといいますが、「由来」に伊藤博文という名前は出てきません。
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伊藤博文との複合検索をかけてみると、伊藤きんが「吉原の花魁」であることが書かれています。要するに血縁ではなく、今でいうなら「不適切な関係」「お妾さん」だったわけです。
説明が書かれていなかったのですが、中央にお堂があり
その横を入っていくといくつかの観音像が置かれています。
ただ、黄金の観音像は1年のうち正月三が日しか一般公開されていないそうです。(『ジャパンコード・日本新都市伝説』 2012年9月15日(土)01:05~02:05 フジテレビ
http://kakaku.com/tv/search/keyword=%E4%B9%85%E3%81%8C%E5%8E%9F%E5%87%BA%E4%B8%96%E8%A6%B3%E9%9F%B3/)
久が原というのは、台地の上にある町で、「埋蔵文化財の宝庫」(大田区公式サイト)といわれています。
というのも、その台地は発掘調査によって、しばしば古代の遺跡が発見されるからです。
たとえば、久が原出世観音の近くにある久が原小学校。
大田区に58ある公立の小学校のひとつですが、1978年に校舎・体育館の改築で約2万5000年前(先土器時代)の炉の跡が確認されています。
明日は、遺跡公園や道祖神など、久が原の「名所」を引き続きご紹介します。
電車の駅は東急池上線久が原駅。すみません、いつものことですが写真へたくそで遮断機入っちゃいましたね。
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