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肉食は長寿とうつ病予防になるか!? [健康]

ステーキ

肉を食べることについて、最近はあまり評判がよくありません。マスコミの健康情報では、生活習慣病や肥満の原因になるとかまびすしい。しかし、肉には人間の体作りや維持に必要な栄養素が含まれていることも確かです。

『週刊大衆』(7月1日号)の連載記事「いますぐできる!0円健康法」では、身近にある簡単な道具で体をほぐしたり気分転換したりといった方法を解説。このブログでも何度かご紹介したことがありますが、今回は「肉食のススメ」を記事にしています。

『脳卒中、うつ病の発症を防ぐ長寿の秘訣は「肉」にあり!』という見出しがついています。

肉食のススメ.jpg

内容を一言で述べれば、最近は肉は不健康の原因にされているがそんなことはない、肉を食べようという話です。

コメントしているのは、人間総合科学大学保健医学部・柴田博教授。この分野に関心のある人ならおなじみの人でしょう。

柴田博氏は、「トシをとっても肉を食べることを遠慮するな」という立場で、書籍上梓や雑誌のインタビューに登場されている、その分野ではかなり知られた方です。

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「最近は、中高年になったら、粗食や菜食が長寿の秘訣であるといった健康関連本が多く出版されていますが、これはとんでもない話。長年、私たちが行ってきた疫学調査でも、肉を食べる人のほうが健康で長生きなんです」(柴田博氏)

保健学者、老年学者を標榜する柴田博氏は、『ここがおかしい日本人の栄養の常識』(技術評論社)という書籍で、日本人は高度経済成長期の昭和40年頃から牛乳や牛肉の摂取量が次第に増えていき、その結果、昭和22年にやっと50歳だった平均寿命が伸び、昭和45年には世界一の長寿国になったのだと、日本人を根拠にして「肉禁忌論」に反論して一躍注目されました。

肉禁忌は、現代のダイエットブーム、生活習慣の予防といった流行から受けいれられていますが、唱える人たちの根拠は、アメリカの「マクガバンレポート」にある。それは過去のアメリカ人のデータであり、日本人や日本の食生活にそのままあてはまらない、ともいいます。

「たった二〇年余りの間に、日本人の寿命が伸びた最大の貢献者は、いうまでもなく肉食です。それまで、日本は脳卒中天国で、これが平均寿命を低下させている最大の原因でした。この脳卒中の予防に、肉食が大きな力を発揮し、日本人の平均寿命は、猛スピードで上昇したのです。
肉には、植物性タンパク質や魚では補えない栄養素や生理活性物質が含まれています。戦後、肉を上手に食卓に取り入れたからこそ、日本人は世界で最も長生きになれたのです。
なのに、まだ一部では肉を悪玉扱いして、高齢者には肉は必要ないなどという俗説が大手を振って歩いています。いわれなき肉への差別は、早く払拭しなければなりません」


さらに、肉には、精神を安定させるなど「安らぎ」を与えてくれるホルモンといわれるセロトニンの材料となるトリプトファンというアミノ酸が含まれており、肉をよく食べる人は前向きな気持ちになるから、うつ病の予防にもなるそうです。

それ以外にも柴田博氏は、「コレステロールは減らさなければならない」「糖尿病が増えている」「やせているほど長生きする」「砂糖が子どもたちをキレやすくしている」などといった最近流行の健康情報について、批判的・懐疑的立場から警鐘をならしています。

たとえばその根拠として、ある調査において、総コレステロールが239までは、コレステロールが多くなる群ほど総死亡率が下がり、240を超えると再び上昇する「し」の字を描くと指摘しています。

総コレステロールと死因

だから、コレステロールが低ければいいということにはならないというのです。

まあ、これは研究者によって賛否両論あると思います。

医学者の中には、柴田博氏に真っ向から異議を唱える人もいます。

肉食と健康の関係にしろ、コレステロール値にしろ、ならばどのぐらいの数字ならいいのか、どのくらい食べたらいいのか、という具体的な数字は出てはおらず、医学者のレベルでも明快な合理的結論は出せません。

ですから、もちろん私ごときに、この場で正解は出せませんが、ただ、食べ物と健康の関係についていえば、一部の情報を額面通り受けて極端な反応をとってしまう態度は、やはり少しそそっかしいのではないかと思います。

健康情報に、○○がよい(わるい)という話が「流行」すると、私たち大衆は、まじめに取り組むほど、「ばっかり食べ」もしくは「絶対食べない」と徹底する「オール・オア・ナッシング」の方向に突っ走りがちです。

マスコミにおいて何々がダイエットにいい、と喧伝されると、スーパーの売り場が空になる。ところが、それは効果がなかった、といわれると急にやめてしまう。

これは食材をバカにした態度であり、食材をバカにしたということは、すなわち先人が後世に残してくれた知恵を踏みにじったことになると思います。

食材には、様々なメリットとデメリットがあります。今私たちが食べているものには、いろいろなものをバランスよく食べることで、メリットをじょうずに取り入れ、デメリットを最小限にしてきた人類の知恵が反映されています。

肉を食べることについても同様だと思います。

柴田博氏の結論は、日本人の1人あたりの肉の平均摂取量は78グラム。何らかの理由で食事療法中の人を除く「普通の人」は、今のままでいい数字だといいます。

つまり、「肉食のススメ」といっても、肉を際限なく食えと言っているのではなく、極端に減らすなと主張しているわけです。

78グラムという数字でもまだ多いのか。それとももっと食べていいのか。その答えは引き続き研究者に調べてもらいたいと思います。

そして、賛否両論のままでは国民は困ってしまうので、なるべくはやくこの論争に目途をつけてほしいですね。

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肉を食べる人は長生きする 健康寿命を伸ばす本当の生活習慣

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