武蔵新田という東急多摩川線の駅が東京大田区にあります。今日はこの武蔵新田の商店街から多摩川までのいくつかの画像をご紹介します。
大田観光協会が発行する、「大田の観光 夏」という見開き4ページの小冊子を見ました。「大田」というのは、東京23区の南端にあり、面積が一番広い東京都大田区のことです。
小冊子に書かれている今月のテーマは「ちょっと長い散歩」。区内の武蔵新田、久が原、池上、千鳥町という4つの町について、その名所旧跡を紹介する構成です。
東京23区に、しかも京浜工業地帯の中核である大田区に「観光協会」があるというのは、大田区に生まれ大田区に育った者でありながらこれまで全く知りませんでした。
公式サイトもあるんですね。
その罪滅ぼしというわけではありませんが、リーフレットに出ている「観光地」をそのままなぞって歩いてみました。
今日はそのうちの武蔵新田からご紹介します。
□東急多摩川線(武蔵新田駅)
武蔵新田と書いて「むさしにった」と読みます。
昔は(目黒と蒲田を往復する)目蒲線といったのですが、東急電鉄の都合で路線を割られ、南部の半分のみが多摩川線となりました。文字通り、東京と神奈川を隔てる多摩川沿線5.5キロをトロトロ走っています。
目蒲線時代は、スクール電車などと呼ばれていました。沿線の学校の多いこと。日体荏原、都立田園調布、東京、法政二高、大西学園、慶応義塾、日大(日吉)、都立小山台、田園調布双葉、東京学園、玉川聖学院、聖ドミニコ……。国学院や目黒高校もいたかな。
私もその中の一人で、しかも高校時代はこの武蔵新田駅を利用していました。
ただ、私の場合、始業ギリギリに登校して、帰りはソッコーの帰宅部(笑)だったので、他校の生徒とはあまり会いませんでしたが……。
1.武蔵新田商店街
ありふれた駅前商店街ですが、大田観光協会の資料によると、東京の中で最も距離が長い商店街らしいです。武蔵新田駅から旧鎌倉通りまで1.6キロ続いています。
2.新田神社
謀殺された新田義興を祭る神社です。武蔵新田という駅名は、新田大明神を祭ったこの新田神社に由来するといわれています。 また、新田義興の眠る御塚から生えた竹が破魔矢の起こりと言われています。
2-1.唸る狛犬
敵の血筋の者が来ると唸り声を発する狛犬と説明が書かれています。戦争で一体壊れてしまったそうです。
2-2.石の卓球台
新田神社のもうひとつの名物は石の卓球台です。東急多摩川線沿線について、現代アートによる街づくりの活動(多摩川アートラインプロジェクト)が行われているのですが、その一環で作られました。テレビ番組でもときどき取り上げられます。
2-3.アートな羊(矢口南児童公園)
新田神社の向かいに矢口南児童公園という小さな公園があるのですが、ここも多摩川アートラインプロジェクトの一環としてアートな羊ががんばっています。
十寄神社
番号はふられていませんが、上掲のマップには名前が出ています。源朝臣新田左兵衛佐義公の支族および近習の将兵を祭った神社なのですが、住宅に挟まれて場所を知らない人にはわかりにくいかもしれません。
3.矢口の渡し跡
多摩川を渡る「渡し」です。大田観光協会のサイトによると、多摩川の流れの変化に従って「矢口の渡し」の位置は変わったといいます。1949年に多摩川大橋が完成するまで、この付近が区内で最後の渡船場だったそうです(区指定文化財)。
ここは武蔵新田駅から15分ほど歩くと着くのですが、東急多摩川線には「矢口渡」という駅が武蔵新田の手前にあってちょっとわかりにくいかもしれません。
日本テレビで『ぶらり途中下車の旅』という比較的長寿な番組があるのですが、その番組でも以前、石丸謙二郎が、東急多摩川線矢口渡駅からここに歩いてきた設定になっていて、渡し跡でエビを釣っていました。
でもたぶん武蔵新田駅の方が近いと思います。
ちょっと長くなりましたので、明日続きをご紹介します。
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