思い込みで医学的に「カラダにいい」と思っていた常識が、実は正反対だった。そんな事柄を集めた特集記事が今週号の『女性自身』(7月9日号)に掲載されています。
さっそくリードを引用すると、「正しいと思っていた健康法や治療法。医学の進歩で、実は間違っていたと判明したものも数多くあるようです。昔の常識は現在の非常識! あなたの医学常識、大丈夫?」
解説役の森田豊氏(医師・医療ジャーナリスト)は、「健康の真偽も時代の流れによって新しい方向に変えていく必要がある」といいます。
紙媒体にしろ、ネットのこうしたブログにしろ、いろいろな種類の情報がありますが、私はこうした「巷間の勘違い、思い込み、トンデモ」を正す情報にとくに関心があります。
人間は間違いうる存在ですから、つねに自分の知識や判断は正しいのだろうか、と問いかけ確認する機会が必要と思うからです。
そもそも医学は、相対的真理の長い系列にあるといいます。
ひらたく表現すると、今の水準で確認済みの「正しい」とされていたことが、将来はその真偽がより高次なところで書き換えられる宿命にあるということです。
一例をあげると、昔は風邪をひいて発熱したら、病院はすぐに解熱を求め、抗生物質をどんどん使いました。
小さいころ体の弱かった私は、熱が出るたびに何度も注射をされました。今も右の太ももには、注射の跡であるえぐりとられたような陥没があります。
しかし、今の医師はめったに注射はしません。発熱も「菌とたたかうために必要なこと」と受け容れる立場です。
高熱の際の対応が以前よりも進んだことと、発熱に対する考え方自体が変わったからだと思います。
雑誌はまだ発売中なので、一部をご紹介します。
・歯磨きは毎食後30分以内にするのが効果的……
・おへそのゴマはとっちゃダメ……
・風邪を引いたらお風呂に入っちゃダメ……
・年を取ると筋肉痛は遅れてやってくる……
・暗いところで本を読むと目が悪くなる……
・低血圧の人は朝が弱く寝起きが悪い……
・鼻血は首の後ろを叩いて止める……
・ブラックコーヒーは胃を悪くする……
・突き指は引っ張って治す……
・赤ん坊の寝かせ方が悪かったのでゼッペキ頭になった……etc
今枚挙したことは、
全部「間違い」です。
なぜ間違いか。どうすればいいのか、については同誌をご覧ください。
雑誌は違うのですが、以前ご紹介した「カラダにまつわる『都市伝説』のウソ・ホント」(『週刊女性』5月14・21日号)にも、似たようなものがあるので、こちらもあわせてご紹介します。
・若いうちに日焼けすると、年をとってからシミになる
・ムダ毛は剃るほど濃くなる
・バレーやバスケをすると背が伸びる
・便秘がちな人は大腸がんになりやすい
・金縛りは霊の仕業
・スイカの種を食べると盲腸になる
・魚の骨がのどに刺さったらご飯をまる飲みする
・全身を金粉で覆ったら窒息死する
・寝言に返事をした人は衰弱死する
・双子のお産には費用が2倍かかる……etc
これらもすべて「間違い」です。
ただ、これらはあくまでも両者に医学的に因果関係が見いだせないということです。
たとえば、バスケをしたらご飯をたくさん食べて背が伸びた、というようなこともあるかもしれません。
それは、あくまで「ご飯をたくさん食べた」ことと「背が伸びた」ことに因果関係を見ることができるのであり、「バスケ」と「背が伸びる」ことの間には因果関係はない、ということです。
「金縛りは霊の仕業」と譲らない宗教団体の信者は、そう思うのなら信じるのは自由だから勝手にしてください、ただし合理的な説明はつきませんよ、ということです。
以上ご紹介したことの中で、「あ、そうだったんだ」と思われたことってありますか。
こうした医学常識の勘違いは、地味な豆知識ですが、正しいことを覚えておくことで、いざというときに役に立つことがあるかもしれません。
2013-06-26 17:25
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