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夏型過敏性肺炎はカビのアレルギー、咳は出ていませんか? [健康]

夏型過敏性肺炎(トリコスポロン)の季節がやってきました。

今年は梅雨入りは例年より早かったのですが、どうも宣言が早すぎたようで、梅雨というにはこれまでお湿りが少なかったように思います。

が、東京では昨日、今日と2日連続して雨が降り、やっと梅雨らしくなってきました。

梅雨

ということで、少し時間がたっているのですが、「日刊ゲンダイ」(5月29日付)に出ていた、アスペルギルスやトリコスポロンといったカビのアレルギー症状についての記事についてご紹介します。

「日刊ゲンダイ」(5月29日付)

どういう内容かというと、梅雨の季節はカビに気を付けなければならないが、中には吸引を繰り返すことで抗体がつくられ、アレルギー反応を起こしてさまざまな症状を引き起こすカビもある、という話です。

専門家の解説として、国際医療福祉大学山王病院アレルギー内科・足立満教授のコメントが出ています。

「カビによる健康被害は、大きく分けて2種類あります。カビそのものによる感染症と、アレルギー反応によるものです。感染で起こる病気は、白癬菌による水虫、カンジダによる胃腸炎、クリプトコッカスによる髄膜炎などがあり、アレルギーでは、喘息、アトピー性皮膚炎、鼻炎、結膜炎といったさまざまな症状が暴れます。感染症は免疫力が低下している人こ多く見られますが、アレルギーは健康な人にも起こる場合があります

「コウジカビ」ともいわれるアスペルギルス(Aspergillus)菌は、パンなどの食品にも発生する一般的なカビですが、アレルギー症状によって、ゼイゼイという喘鳴、湿った咳、息切れ、微熱などの症状が続くそうです。

そして、もうひとつが、タイトルにも書いたトリコスポロンによる夏型過敏性肺炎です。やはり酵母カビの一種であるトリコスポロンを吸い込むことによるアレルギーで、もともと年間を通して発症する可能性はあるものの、とくにこの季節が多いものです。

「発熱や倦怠感といった風邪のような症状で始まり、徐々に咳が激しくなる急性型、咳が数週間続いてからひどい息切れを起こす亜急性タイプもあります。進行すると肺線維症を併発し、呼吸ができなくなって命を落とす場合もあります」(足立満教授)

私も、数年前にこれを経験済みです。

咳が治らなかったのですが、肺そのものには怪しいものがあるわけではなく、医師は当初「うーん」と考えたっきり。

思わず私の方で、「ストレスや疲れですかね」と“助け舟”を出したら、「まあ、それで片づければすべてそうなるんですけどね」と、“安易な診断”をたしなめられました。

私の場合は、当時住んでいた実家が古い木造で、パソコン机の上にロクに掃除をしていないエアコンがあり、窓は北側で日当たりが悪く、出窓にまで資料を置いていたので掃除もままならないという、これ以上ないようなカビと埃にまみれた環境でした。

そりゃ、カビアレルギーになるのも不思議はありません。

今の時期がとくに注意すべき理由は、梅雨であることと、エアコンを使うことがあります。

もし罹った場合には、吸入ステロイド、気管支拡張薬、抗真菌剤や咳を止める薬などを併用しながら体内のカビを減らす治療が必要で、トリコスポロンによる夏型過敏性肺炎の場合には、転居することで症状が改善すると書かれています。

咳が出たからすぐに引越し、というわけにもいかないでしょうから、ステロイドや抗菌剤による治療を行っていくしかないでしょう。「呼吸ができなくなって命を落とす」のはまれでしょうが、咳が体力を使い日常生活の活力を落とすことは間違いないですから、症状が出たかな、という自覚がある人は、一時的な咳だろうと侮らないで、きちんと医師の診断を受けた方がいいと思います。

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