炭酸水は健康に良い?という噂があるとか。それに答えているのは、「東京スポーツ」(5月8日付)で「医学情報のウソ!ホント?」をの連載する吉田眞医師。毎週様々な巷間の噂を医学的な見地から判断しているコーナーです。今日は、そうしたいくつかの「ウソかホントか」が気になる話題を取り上げてみます
それにしても、私の高校の頃は、運動部は炭酸水禁止でした。砂糖たっぷりの炭酸水が「健康に良い」というのは考えにいのですが、どのような根拠によるのか、引用します。
水に溶けた少量の二酸化炭素は「重炭酸イオン」という物質に変化し、体に吸収されます。
重炭酸イオンは体内に入ると“体液の酸性化を抑える”緩衝剤として機能します。なので肉体疲労や二日酔いなど、体内が酸性に傾いている時には、炭酸水のイオン成分が、そのバランス改善の手助けをしてくれるはずなのです。
ただし、「効果」はその程度で、毎日の飲用で得られる健康効果は「ないと考えていい」という一言もその後に続いています。
一方、「コーラの飲みすぎで骨が溶ける」という噂に答えているのは森田豊医師(『週刊女性』5月14・21日号)。「カラダにまつわる都市伝説」という記事で、「コーラで骨が溶けるという事実はありません」と断言しています。
「コーラを飲むと、含まれていた糖分を分解するためにカルシウムが使われます。そうして、血中のカルシウムが不足すると、骨から吸収されます。そうなると、骨の中のカルシウムが減ってしまい、骨が弱くなる可能性があります。そのことが大げさに言われて迷信が広がったのでしょう。それと、子どもにぜいたくをさせないようにする意味合いもあって、ジュースを飲みすぎないために広まった話かと思います」
私が思うに、炭酸を口に含むと「しゅわしゅわーッ」と来ますから、あれが骨を溶かしそうなイメージを抱くのかもしれません。
「子どもにぜいたくをさせないように」という点では、以前、チョコレートを食べすぎると本当に鼻血が出るか、についてもこのブログで触れたことがあります。
>>チロルチョコ50年、今明らかになる“チョコで鼻血”の真相
「ショ糖と乳糖は血糖値を上げて空腹を一時的に抑えますから、血液に活力を与えることが、“血管を破って鼻血が出る”という想像につながるといえなくもないですが……」と書きました。
飲料つながりで、アルコール関係についても抜粋してご紹介します。
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ビール腹はビールのせい……ウソ
「ビールは俗に“エンプティ・カロリー”といわれており、毎日飲んだからといって体重増加につながるわけではありません。太るのはむしろいっしょに食べるつまみや食事が原因。カロリーや食事量に気をつければいいのです」(『週刊女性』5月14・21日号で森田豊医師)
お酒は飲み続けるうちに強くなる……理論的には本当
「お酒を飲み続ければ、お酒を分解する仕組みの20%を占めるミクロゾームエタノール酸化酵素を高めることができます」
ただし、「さらに日本人は、(アルコールの)アセトアルデヒドを壊す酵素を持っておらず、まったくお酒を飲めない人が10%もいます。酵素の働きが十分でなく、すぐに酔っぱらったり赤くなったりするという人も45%いるので、無理は絶対に禁物」(同)
その45%の人が食道がんになりやすい、という疫学調査が話題になりましたね。
問題なのは、まるっきり飲めない人よりも、「ほどほど」の人がそうなりやすいということ。まるっきり飲めない人は最初からアルコールに手を付けないからです。
お酒を飲んで顔が赤くなる人は注意が必要です。

健康情報・本当の話
- 作者: 草野 直樹
- 出版社/メーカー: 楽工社
- 発売日: 2008/05
- メディア: 単行本
2013-05-25 14:54
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