散骨の戦後史 [社会]
散骨という文字のタイトルで、いきなり「何を縁起でもないことを書いているんだ」と思われるかもしれません。たしかに、何となくいい気持ちはしません。
しかし、人が必ず亡くなるのなら、その後はどうするのだ、というのは先送りせず、現実的に考えていかなければならない問題です。
「東京スポーツ」(2012年11月20日付)で、客員編集長の肩書きをもつビートたけしが、亡くなった長兄を偲び、「骨は海外へ捨てちゃえ」という遺言があったと語っています。
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2002年の東京都の調査にると、自分の散骨を希望する人が25%になった。その一方で、「家」や「家族」との絆を大切にして、ひとつの墓にみんなで眠りたいという考え方も依然根強いといいます。
さらに最近では、散骨はしないけれど、わざわざ従来の寺院に高い檀家料と墓石屋さんに墓石料を支払うのは合理的でない、ということから、ロッカーのようなところに納骨する新興の寺院も増えてきました。
つまり、散骨派(自然葬派)と納骨派の二極分化がまず鮮明になり、さらに納骨派は従来の墓地派と納骨堂派に分かれるわけです。
有名人のお骨に関する事件では、たとえば2003年12月23日、東京・目黒の円融寺に眠っていた王貞治・ダイエー監督(現ソフトバンク会長)の妻・恭子さんの遺骨が盗まれ、引き換えに300万円を要求する事件がありました。
王恭子さんの遺骨は、二女でスポーツキャスターの理恵夫妻(当時)により、半分がハワイで散骨されています。一部をハワイで散骨し、残りが墓地納骨だったわけです。
漫画家・中尊寺ゆつこさんが直腸がんで急死し、夫と実母が遺骨を取り合った事件もありました。もともと相続をめぐる争いがあったようですが、嫁ぐということは今までの戸籍を抜いて夫と新しい戸籍を作るということですから、実母の言い分には無理があったと私は思います。それはともかくとして、本人が亡くなっても、相続の対象として遺骨が位置づけられている場合もあるということです。
まあ、海でも山でも納骨堂でも、亡くなった方やご家族の意向で出された結論に沿えばそれでいいと思いますが、ただ、散骨派が増えたとしても、それで墓という文化が廃れることはないように思います。
墓は、納骨の場所であるとともに、その一族の象徴のようなものです。
墓があるから、墓の掃除もかねてお彼岸に墓参りをする。そして、少なくともそのときは先祖がいて自分がいるのだ、ということを自覚します。
しかし、管理が至れり尽くせりの納骨堂では、文字通り「納骨」として完結してしまい、家族ならともかく、孫やひ孫の代になってもお参りに来るのかな、という不安もあります。
散骨については、実現したのは最近のこと。墓地埋葬法によって散骨が許されないという解釈があったからです。
たとえば、海に散骨して欲しいという石原裕次郎さんの遺志が当初は実現せず、91年の法務省見解(葬送の為の祭祀で、節度をもって行われる限り問題は無い)によってやっと実現しました。
それ以前にも、葬送の自由を論じるムキはあったのですが、裕次郎さんという国民的スターがその対象となったことで、世論がお役所を突き動かしたとも言えます。
それ以外にも、沢村貞子さん夫妻やいずみたくさんが相模湾、横山やすしさんが広島県宮島、元エックスジャパンのヒデさんが米サンタモニカ、元ドリフターズの荒井注さんがオーストラリア北東部ケアンズの海に撒かれました。
散骨というのは、海とは限りません。野や山への散骨、自分の所有地への散骨、さらには、遺灰をカプセルに入れてロケットで地球周回軌道へ運ぶ宇宙への散骨というのもあります。
そうした葬送法について、最近では遺言としてだけでなく、生前に本人が予約をしてしまう人も少なくないらしい。
私は、「人間、死んだら人格もそこで絶える」という唯物論者です。
ただ、それでも自分が死後、散骨されてもいいという踏ん切りはまだついていません。
体は死んでも、何かが残らないと、自分の生の証がないと思ってしまうのがその理由なのですが、それは、まだ何も後世に残る仕事をしていない小物の証左なのでしょう。往生際が悪いのです(苦笑)
みなさんは、ご自身の葬送埋葬について考えていらっしゃいますか。
しかし、人が必ず亡くなるのなら、その後はどうするのだ、というのは先送りせず、現実的に考えていかなければならない問題です。
「東京スポーツ」(2012年11月20日付)で、客員編集長の肩書きをもつビートたけしが、亡くなった長兄を偲び、「骨は海外へ捨てちゃえ」という遺言があったと語っています。
森(光子)さんも先日亡くなられたけど、あの人は13年前にうちのお母ちゃん(北野さきさん)が死んだとき、急にオレん家に来てくれたの。そのとき、兄貴もいたから、「森光子さんが来たよ」って言ったら、「ありがたいな。きれいな人だな」って驚いてた。林家ペーも、テレビカメラが回っていないところでも芸人を演じなければならないから大変ですね。
森さんは線香あげて帰ったけど、兄貴は「たいしたもんだな。義理堅いんだな。たけし、そんなに付き合いあったの?」って。「いや『3時のあなた』で会ったぐらいですよ」って言ったら、ますます兄貴は「いやー、芸人ってのは義理堅い」って感動してた。
でもその後に林家ペー(70)が来たんだけど、棺開けて写真を撮り出したから、兄貴が「失礼なことすんな」って怒鳴ってた。「同じ芸人でああも違うもんか」って怒ってたよ。
兄貴は森さんが死ぬ少し前に死んじゃったんだ。兄貴の娘から電話掛かってきて、「遺言で一切公表するなって。それと無神論者なんで、茅ヶ崎の火葬場で身内だけの密葬をするのはいいけど、骨は海外へ捨てちゃえだって」。
骨捨てちゃえって言われても困るじゃん。遺灰はオレん家と、(次男の)大(まさる)ん家で半分半分、兄弟で分けた。外国に行くときに、ちょっとずつ持ってって、捨ててこようかな。それが遺言だから。うちの兄貴は三宅(久之)さんよりは年上だったけど、この年代の人たちは気骨がある。死んでもさっと終わらせる。
2002年の東京都の調査にると、自分の散骨を希望する人が25%になった。その一方で、「家」や「家族」との絆を大切にして、ひとつの墓にみんなで眠りたいという考え方も依然根強いといいます。
さらに最近では、散骨はしないけれど、わざわざ従来の寺院に高い檀家料と墓石屋さんに墓石料を支払うのは合理的でない、ということから、ロッカーのようなところに納骨する新興の寺院も増えてきました。
つまり、散骨派(自然葬派)と納骨派の二極分化がまず鮮明になり、さらに納骨派は従来の墓地派と納骨堂派に分かれるわけです。
有名人のお骨に関する事件では、たとえば2003年12月23日、東京・目黒の円融寺に眠っていた王貞治・ダイエー監督(現ソフトバンク会長)の妻・恭子さんの遺骨が盗まれ、引き換えに300万円を要求する事件がありました。
王恭子さんの遺骨は、二女でスポーツキャスターの理恵夫妻(当時)により、半分がハワイで散骨されています。一部をハワイで散骨し、残りが墓地納骨だったわけです。
漫画家・中尊寺ゆつこさんが直腸がんで急死し、夫と実母が遺骨を取り合った事件もありました。もともと相続をめぐる争いがあったようですが、嫁ぐということは今までの戸籍を抜いて夫と新しい戸籍を作るということですから、実母の言い分には無理があったと私は思います。それはともかくとして、本人が亡くなっても、相続の対象として遺骨が位置づけられている場合もあるということです。
まあ、海でも山でも納骨堂でも、亡くなった方やご家族の意向で出された結論に沿えばそれでいいと思いますが、ただ、散骨派が増えたとしても、それで墓という文化が廃れることはないように思います。
墓は、納骨の場所であるとともに、その一族の象徴のようなものです。
墓があるから、墓の掃除もかねてお彼岸に墓参りをする。そして、少なくともそのときは先祖がいて自分がいるのだ、ということを自覚します。
しかし、管理が至れり尽くせりの納骨堂では、文字通り「納骨」として完結してしまい、家族ならともかく、孫やひ孫の代になってもお参りに来るのかな、という不安もあります。
散骨については、実現したのは最近のこと。墓地埋葬法によって散骨が許されないという解釈があったからです。
たとえば、海に散骨して欲しいという石原裕次郎さんの遺志が当初は実現せず、91年の法務省見解(葬送の為の祭祀で、節度をもって行われる限り問題は無い)によってやっと実現しました。
それ以前にも、葬送の自由を論じるムキはあったのですが、裕次郎さんという国民的スターがその対象となったことで、世論がお役所を突き動かしたとも言えます。
それ以外にも、沢村貞子さん夫妻やいずみたくさんが相模湾、横山やすしさんが広島県宮島、元エックスジャパンのヒデさんが米サンタモニカ、元ドリフターズの荒井注さんがオーストラリア北東部ケアンズの海に撒かれました。
散骨というのは、海とは限りません。野や山への散骨、自分の所有地への散骨、さらには、遺灰をカプセルに入れてロケットで地球周回軌道へ運ぶ宇宙への散骨というのもあります。
そうした葬送法について、最近では遺言としてだけでなく、生前に本人が予約をしてしまう人も少なくないらしい。
私は、「人間、死んだら人格もそこで絶える」という唯物論者です。
ただ、それでも自分が死後、散骨されてもいいという踏ん切りはまだついていません。
体は死んでも、何かが残らないと、自分の生の証がないと思ってしまうのがその理由なのですが、それは、まだ何も後世に残る仕事をしていない小物の証左なのでしょう。往生際が悪いのです(苦笑)
みなさんは、ご自身の葬送埋葬について考えていらっしゃいますか。
走りながらものを考えるタイプなので、納骨まではまだ気が回りません。最近、ようやく少しは老後のことを考えるようになって、自分を褒めている最中です。(笑)
by はる (2012-11-21 03:32)
生前に墓を作ると長生きするといいますよね。でも私の父は逆に「縁起でもない」と嫌います。従って私の場合、「亡くなってみないとわからない派」です(爆)
by 1stdmain (2012-11-21 03:50)
おはようございます。けっこう多く人が散骨しているんですね。そういえばオバマさんもハワイでやっているニュースをみた記憶があります。
ツタヤ、ちゃんとありますよ。
by こうすけ (2012-11-21 05:29)
亡くなった後のことはわからないですよね、
残された人がどう心の整理をしていくかが
大事なのかなって思います。
by pandan (2012-11-21 05:45)
以前ガン陽性の結果を受けた時に、自分の死後について考えたことがあります。
そして、息子に海にでも散骨してって・・・
でも、散骨の場合も全部が海に流せるわけではないらしいですよね^^;
なので、最近は樹木葬にしてもらえば良いかな~って・・・
特殊な袋にお骨を入れて最も土に還りやすく、子孫への負担も少ないと思ってそれが良いかなって現在は考えています。
by ゆりあ (2012-11-21 06:41)
死んだら遺骨は実家の目の前の瀬戸内海にまいてほしいと
思ってます。
by アニ (2012-11-21 09:18)
私も亡くなった後どうなるんだろうと考えることがあります。^^;
by ソニックマイヅル (2012-11-21 09:23)
おはようございます^^
自分のラストは考えるようになりました☆
墓標に未来につながる言葉を書けるように精進していきます♪
by 川島 (2012-11-21 09:44)
おはようございます^^☆
by arles (2012-11-21 10:14)
家でも、墓地は買ってあります。
まだ、土地のままです。
by ryuyokaonhachioj (2012-11-21 11:03)
お骨の事は我が家にとっても悩ましい問題です。後継者のいない我が家では、私の死後、墓守をどうするかなど、色々あるわけですが、私自身が散骨を依頼しても両親や祖父母のお骨の問題があります。散骨などは最近の話ですから昔の人のお骨、どうしたらよいか、そういうことになるわけですが、最終的には墓守のいなくなったお骨はまとめられるようですから、心配しなくてもいい、そういう話もあり、成り行きに任せる、そういう人も多いのではないでしょうかね。散骨も環境汚染という話もありますしね。BSE,一時期散骨との兼ね合いがあって、むやみに散骨するべきではないという話、どうなったでしょうかね。
by うーさん (2012-11-21 11:46)
実家のお墓に入りたいって言ったら叱られるかなぁw
by サンダーソニア (2012-11-21 15:46)
義父は昔から「琵琶湖に蒔いてくれ」といっています。
義父は森光子さんと同級生だったので今回の件ではがっくりと力を落としているのでちょっと体調が心配なんです(-0-;)
散骨のことも頻繁に言うようになってきました・・・。
by リキマルコ (2012-11-21 18:32)
ここ4年前から2年の間に 父、祖母、妻の父、母、祖母と5回の葬儀を行いました。
正直、家計が大変です。葬儀にこんなに体力を奪われるとは思いませんでした。だから自分の時には本当簡素にして子供に負担を掛けたくありません。
by ダミアン88 (2012-11-21 19:13)
ロケットに乗せて、(遺灰を)月まで届けてくれるサービスがあります。遺灰1gで100万円くらいだったと思いましたので、それを予約するのも良いかなとも考えています^^
だって素敵でしょ!?
空を見上げれば、自分のお墓が見えるのですから^^;)
by 風来鶏 (2012-11-21 19:32)
旦那と同じ墓に入ることになるでしょうね。
献体するかも?でも臓器提供したいからなぁ。
臓器をとって後に献体されても困るか(苦笑)
by φ(・ω・)かきかき (2012-11-21 21:29)
一応献体希望で、遺灰は出ない予定です(^^;)もし、出ても、お墓があるので、イヤですが(^^;)そこに入る予定です(^^;)ゞ
by さうざんバー (2012-11-21 22:32)
爺も家族に散骨を頼んであるんです。
by 旅爺さん (2012-11-22 05:26)
コメントありがとうございました>>みなさん
コメントできる方のところには
コメント返しさせていただきました。
by いっぷく (2012-11-22 05:48)
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by Vernon (2019-04-01 18:04)