田中慶秋法相だけか、暴力団と政治家の関係：戦後史の激動：So-netブログ

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田中慶秋法相だけか、暴力団と政治家の関係　[政治] [編集]

田中慶秋法務大臣が、外国人献金や暴力団との交際が報じられ、その事実を本人が認めているにもかかわらず、辞任を否定して入院したと呆れられています。

田中慶秋法相は、暴力団関係者の結婚で仲人を務めたのは神奈川県議時代の30年前で、20年前からは会っていないと釈明しています。

しかし、昨年、島田紳助も年数こそ違えど似たような言い訳をして「腹を切る」と言い切りましたが、その後、写真誌に「会っている」証拠の写真をスッパ抜かれました（しかし、島田紳助「氏」が腹を切ったという話はありません）

田中慶秋法相が、島田紳助「氏」のような大嘘つきではなく、かりに本当の話だとしても、原辰徳巨人監督の1億円事件のようなことあります。

原辰徳監督が、元カノの日記なるものをネタにゆすられたのは、その女性と関係があってから何年もたってからのもの。しかも、原監督は法外な金を払ったにもかかわらず、また時間がたってからゆすられたという経過が明らかになっています。

もし今回マスコミが報じなければ、大臣になって利用価値が増したことで、暴力団がまた田中慶秋氏に接近したかもしれない、と暴力団関係のルポを書く溝口敦氏らが指摘している（「日刊ゲンダイ」10月16日付）のもうなずけます。

どこまでを友達というか、というのは一般人でも定義しにくいものですし、友達をやめるか続けるか復活するかを、いちいち契約書を作って確認しているわけではありません。ですから「交流」や「交際」に客観的な定義はありません。

しかし、「えにし」を重んじる任侠関係者の婚姻で仲人までつとめているとなれば、少なくとも、たまたま議員だったから名前を貸した、という軽いものとは考えにくい。むしろ、「身内」に限りなく近い関係と第三者は見なすのではないでしょうか。

外国人献金にしても、前原誠司氏だって大臣は辞任しているのですから、辞任しなければ罷免しないとつじつまも合わないし、国会も開けないだろうと思います。

「暴力団と島田紳助」、ということで思い出しましたが、昨年の今頃は、メディアでは関連報道が連日のようにありました。

別に書き立てること自体はよかったのですが、ただ、島田紳助「氏」個人のふるまいをここぞとばかりに叩く口実に「暴力団」がセンセーショナルに利用され、肝心の「暴力団と芸能界の関係」という本質への踏み込みはあまりなかったような気がします。

発端となった、島田紳助「氏」と暴力団の関係はいったいどうなるのか。

たとえば、溝口敦氏は当時、島田紳助「氏」は引退宣言で、芸能界よりも暴力団を選択したことになる。しかし、暴力団は彼の資産を食い潰すだろうと予想しています。

一方、『週刊大衆』（2011年11月14日号）では、騒動で肩身が狭くなった暴力団は、島田紳助「氏」とは関わらないだろうと書いています。同誌らしく、現役ヤクザに聞き取りした体裁のコメントが出ています。

「そもそも“俺のバックはどこそこの組や”と公言するようなヤツは、信用ならない。つまり、紳助というのはそこまでの男。ただのチンピラということだな」

「だいたい俺ら極道というんは、日陰者やからな。“ほっといてくれ”というのが本音。ところが、紳助のせいで注目を浴びてしもうた。そういう意味じゃ、紳助の引き際なんか、最悪やで」

「だいたい、紳助にしろ、中田カウスにしろ、俺ら極道とのつき合いを威張りくさって周囲に吹聴するなんぞ、愚の骨頂というしかないわ。逮捕されんかっただけでも、救われたと思わなあかんやろな。

　芸能人の中には、ちょっと言葉を交わしただけで舞い上がる輩がおる。それだけで、さも親密な関係にあるようにいい触らすんやから、たまらんわ」

要するに、島田紳助「氏」になど近づきたくもない、ということです。

島田紳助「氏」が過去の人になってしまったからか、その後島田紳助「氏」が暴力団とどうなったかを書くメディアはありません。が、田中慶秋法相の場合には大臣を辞任しても議員であれば公人です。

戦後史上、田中慶秋法相だけでなく、代紋を背負ったり、ヤクザの後見人の役割を果たりした議員はいました。

田中慶秋法相については、辞めて終わりではなく、過去についても暴力団との関わりをきちんと追求し、さらに「政界とヤクザの関係」について言及するような気骨あるメディアがあってもいいのではないか、という気がします。