佐久間良子が宗教団体、二穣会の「人生のアドバイザー」であったことによる金銭トラブル訴訟について昨日の記事に書いた。訴訟は二穣会代表と佐久間良子ほか1名を相手取ったもの。提訴理由は、代表者が不法行為、佐久間良子ほか一名は共同不法行為である。
ところが、同じ頃、佐久間良子も東京地裁に提訴していた。広告塔疑惑が週刊誌で報じられてから、政治結社会長(佐久間良子は右翼団体としている)による自宅周辺での街宣活動を受けたため、その禁止を求めたものだ。
拡声器を使い「悪徳宗教に気を付けましょう。有名人が誘っても入らないようにしましょう」などと大音量で繰り返す街宣活動は、1ケ月間のあいだ27回にわたって行われた。
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政治結社会長は「悪徳宗教に染まった者に対し目を覚ますよう促すための正当な行為で違法性がない」と主張したが、東京地裁は佐久間良子の訴えを認め、1999年8月27日、自宅の半径500メートル以内での街宣や自宅敷地内への立ち入りを禁止する判決を政治結社会長に言い渡した。(『共同通信』1999年8月27日付)
しかし、佐久間良子は「こんな家にいたくない」(『スポーツニッポン』2000年5月11日付)と自宅を売却している。
二穣会の裁判では、女性からの訴えに対して 「二穣会との金銭授受については関与していない。両者の金銭トラブルで訴訟の対象となる理由はない」とコメントした。
口頭弁論では、一度は楽屋で、二度日は二穣会代表の自宅で会ったと言う女性側の主張に対して 「憶えていない」とした。
さらに「二穣会には入会していない」「念金浄化の名目で4900万円を納めた」などと証言。二穣会代表が佐久間良子に貸したと主張する5980万円は「精算済み」と答え、閉延後は「広告塔として利用された」と訴えた。(『スポーツ報知』2000年5月22日付)
一方、宗教団体・二穣会代表は、佐久間良子は18年前から二穣会の会員だったこと、4900万円は預かっていないことを主張。さらにインタビューで「そもそも会則で会員でない人は念金できないんです」と答えるなど、両者の言い分はバラバラ。こうして三者がそれぞれの主張をする中で審理が進められていった。
判決は2000年9月27日、二穣会代表に対してのみ約1億3000万円の支払いが命じられた。佐久間良子については「代表が不正な手段で現金を支払わせたことを知っていたとは認められない」として原告の請求を棄却。「佐久間さんは著名な女優であって、言動が注目を集めることから、知名度や影響力が利用されることがある。不正な事業や目的のために利用されないよう、普段の言動に十分に意を用いることが強く望まれる」と、注意を受けるにとどまった。(『産経新聞』2000年9月27日付) 佐久間良子は判決の数日後、舞台「女の一生」の製作発表会見に出席。「二穣会広告塔疑惑」について触れ、「自分が信じていた方に裏切られるのは一番悲しいこと。
利用されたということしかない」と改めて関与を否定した。
納得できない原告側はこれを控訴。「(佐久間良子は)二穣師女の手口を十分知りまたは知り得べき立場であったと考えています」とファックスを通じてマスコミ各社にコメントした。
そして2001年10月29日、控訴審判決では原告側の控訴を棄却。一審判決が支持された。
運を開いてくれるはずの団体に関わったばかりにとんだ災難に巻き込まれてしまった佐久間良子。
最近は鶴田浩二との不倫を自らカミングアウトしているが、宗教問題のマイナスイメージは払拭できたと考えているのだろうか。
平成の芸能裁判大全
- 作者: 芸能裁判研究班
- 出版社/メーカー: 鹿砦社
- 発売日: 2003/10
- メディア: 単行本
2012-06-01 06:58
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