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コメディアン僧侶による「心霊治療」とセクハラのハザマ [芸能]

戦後史上、いわゆるカルト教団や心霊治療者による「超」のつく技術はあまた登場したが、それが客観性・再現性を伴った、すなわち科学的根拠のあるものとして社会に寄与したという話は全くない。

もちろん、それを必要とするかどうか自体は信者の価値判断であり、「信じるものは救われる」ということがあるのなら、それを否定するつもりはない。

ただ、それを「治療」と見るかどうかは、エビデンスがない以上、治療をうける者の受け止め方次第であり、要は施術者と「患者」の信頼関係にかかっているといえる。

たとえば、そのときは「治療」だったのに、人間関係が壊れたり、相手に陥れようという気持ちがあったりしたら、後からあれは治療ではなかったと「患者」から言われることがあるかもしれない。

コント・ラッキーセブンや“指パッチン”などで活躍したポール牧は、もともと曹洞宗の僧侶であったが、96年に再得度してからは仏の道に活動のウエイトをおいていた。。

そのポール師匠が00年11月30日、「心霊治療」かセクハラかを議論させる(?)事件を起こしている。

00年12月1日発売の『フライデー』によると、東京・銀座のクラブに勤める30代半ばのホステスにセクハラの暴露をされた。

当時のポール師匠の会見では、知り合いの男性の紹介でホステスと初めて会ったのが00年の5月。「彼女が席に着いて携帯電話の番号を書いた名刺を渡された」ので、8月中旬に「食事でもしようか」と電話連絡した。

そのとき、ガウン姿であらわれた彼女から「数カ月前に弟と自分が交通事故に遭って後遺症に悩んで今は貧乏のドン底で住む所もない」と打ち明けられ、10万円と自作詩「奇跡」をプレゼント。

さらに「彼女が交通事故の後遺症で首や腰が痛いというので」自慢の指圧療法を施したが、ホステスは全裸になっての治療をセクハラと暴露したのだ。

第三者として聞くと、もしポール師匠の会見が事実なら、このホステスが「セクハラ」というのはあたらないだろう。「食事」の用件でガウン姿で会い、体を触らせているのだから、客観的に誰が見ても「男女のこと」を前提にしているとしか思わない。

「ハンドパワーで人の病気を治してきた」と言うポール師匠は、「治療は直に肌に手を当てる方が効果的。首や腰などが痛いというから患部に直接手を当てた。もんだ? いやもみません」と、前提となる事実関係は堂々と認めながら疑惑を全面否定。「心霊治療」であることを強調していた。

かといって彼女を名誉毀損で訴えているわけでもないので、野暮なことは言いっこなし、という師匠の度量がむしろ評価された……かもしれない。

後にポール師匠は自殺したが、この件は何の関係もないだろう。ただ、とくに有名人はこのような事件に巻き込まれやすいので、注意が必要という教訓を残してくれた点はありがたいことである。


指パッチンて何だべ!?inポール牧 [VHS]

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タグ:ポール牧
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コメント 4

般若坊

ご来訪頂きありがとうございました。これからも宜しく!
by 般若坊 (2011-12-16 07:50) 

リキマルコ

ご訪問ありがとうございます^^
ポール牧もそんな事件を起こしていたんですか・・知りませんでした!
by リキマルコ (2011-12-16 20:50) 

いっぷく

>ご来訪頂きありがとうございました。これからも宜しく!
>by 般若坊 (2011-12-16 07:50) さん
こちらこそ、よろしくお願いします
by いっぷく (2011-12-17 02:38) 

いっぷく

>ご訪問ありがとうございます^^
>ポール牧もそんな事件を起こしていたんですか・・知りませんでした!
>by リキマルコ (2011-12-16 20:50) さん
芸能人にはいろいろな人が近づいてくるし、また芸能人もちやほやされてナンボなので、こういう事件は気をつけなければいけないですね。
by いっぷく (2011-12-17 02:42) 

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