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お笑いと下ネタギャグ

戦後史上、猥褻の定義は変わってきたが、さすがに脈絡もなく下半身を露出することは現代でも許されない。

2002年12月10日のスポーツ紙では、お笑いコンビ「極楽とんぼ(山本圭壱と加藤浩次)が、桜美林大学の学園祭で下半身を露出。公然わいせつ容疑で警視庁町田署から取り調べを受け、書類送検されていたことが報じられている。ご記憶の方も多いだろう。
2人は11月2日午後7時ごろ、同大学園祭の「お笑いライブショー」に出演、 舞台上で山本さんが下半身を出した疑い。調べに対し、2人は「大変ご迷惑を掛けた」などと話しているという。  ライブには学生ら約1000人の観客が詰め掛けた。2人は約15分間の出演だったが、 終了間際に観客から「見せろ」コールが沸き上がり、収まりがつかなくなったため、 山本さんがパンツを一瞬脱いだという。 (時事通信)[200212月10日20時5分更新]
時事通信のニュースだけでは、何を「見せろ」となったのかわからない。そこで真相を書くと、当日、このコンビは15分のライブで包茎手術を暴露するネタを使った。

ライブを終えてステージから去ろうとした際に、集まった約1000人の観客から「(手術した下半身を)見せろ!」と声があがり、山本が瞬間的に下半身を「開陳」。それを不快に思った複数の女性らが町田署に110番通報したのだ。

吉本興業は当時、この事件について、「お客様を喜ばせようとしたことはいえ、度を越したことに関しては厳重に注意いたしました」と発表した。

そんなことを要求する「お客様」も「お客様」だが、おおもとには、このお笑いコンビの芸に中身がなく、ゆえに余韻も残らないから、その欲求不満から悪ふざけを要求した、という見方もできなくもない。もしくは、はじめからそうした「番外芸」なしには成り立たない、すなわちこのコンビはその程度のキワモノである、という見定めがあったのかもしれない。

善し悪しは別として、下ネタや「開陳」が、他の芸人によっても行われることはある。ただし、その場合の多くはギャグの延長、すなわち客の(芳しくない)反応を感じ、その流れを変えるために使う飛び道具のようなものである。

このお笑いコンビにとって反省すべきは、「公然わいせつ」はもちろんだが、それとともに客に対して“本割り”の「15分」で勝負できずに、番外で「度を越したこと」をせざるを得なかった力不足ではないだろうか。

漫才コンテストのM-1の後継番組として「KAMIWAZA~神芸~」が11月29日に発表された。2012年1月8日に決勝をゴールデンタイムで放送される予定という。番組ゼネラルマネージャーにビートたけしが決定したが、新しいお笑いに期待したい。


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タグ:極楽とんぼ
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