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戦後史もひっくり返った美空ひばりのミニスカート [芸能]

戦後史を歌謡界にフォーカスすれば、「昭和の歌姫」「演歌の女王」などといわれた美空ひばりに触れないわけにはいかない。

その美空ひばりが、『真っ赤な太陽』という歌を、アイビールックに身を固めた硬派グループサウンズのジャッキー吉川とブルーコメッツをバックに従えて歌ったのは1972年だ。

今の30代の人たちなら、『真っ赤な太陽』といえばリメイクした黛ジュン、20代以下になると、歌名どころか美空ひばりすらも知らないかもしれないが、ビートたけしが、たまにコントでその歌を歌っていた。

それはともかくとして、今週の『女性セブン』(11月17日号)では、『真っ赤な太陽』がリリースされた頃を回想している。

真っ赤な太陽

まず、美空ひばりのバックバンドをつとめていたシャープスアンドフラッツの原信夫はこう語っている。

「20周年を記念したアルバムを作ろうという話が持ち上がっていたとき、ママ(ひばりさんの母・加藤喜美枝さん)が、“フリーの人たちに1曲ずつ書いてもらって、『歌は我が命』というLPを作りたい”と案を出してきたんです。ぼくも1曲書かせていただくことになったんですが、永六輔さん、中村八大さんなど、そうそうたるメンバーですからね。当然、演歌を書かなきゃいけないと思いつつも、なかなか浮かばないんですよ」

と悩みながら……

「お嬢はどんなジャンルの癖でも歌いこなせる、だから、この曲もきっとうまく自分のものにしてくれると信じて」作ったのが『真っ赤な太陽』だった。

が、最初、美空ひばりの反応は芳しくなかった。「これは私の曲ではないわね」と感想を漏らしたという。

そこで原信夫は、美空ひばりが歌いやすいように、伴奏をGSバンドに任せることにした。しかも、それは当時、飛ぶ鳥を落とす勢いだったジャッキー吉川とブルーコメッツである。

「GSの雰囲気が強調されるし、お嬢も歌いやすいだろうと思ったんです。『ブルー・シャトウ』でヒットをとばしていた『ジャッキー吉川とブルーコメッツ』の井上忠夫(現・井上大輔)さんにお願いしてみたところ、ふたつ返事で引き受けてくれたんです」

ジャンルこそ違えど、それぞれ歌謡界のトップを走る者がジョイントしたのだからすごい。

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しかも、歌は「演歌の女王」がミニスカートで歌ったのだ。

話題にならないわけがない。こうして誕生した『真赤な太陽』は、シングル曲としても発売され、140万枚の大ヒット曲となった。

もっとも、記事によると、一発OKだったレコーディングのときは、美空ひばりはミニではなく着物姿だったそうだ。

いずれにしても、歌手・美空ひばりの新たな魅力を引き出し、人気を不動のものとしたと原信夫は振り返っている。

下記の書『夏の百選』には、美空ひばりがミニスカートで歌う当時のジャケットが収録されている。

夏の百選・レコジャケOTAKARAファイル

夏の百選・レコジャケOTAKARAファイル

  • 作者: 草野直樹
  • 出版社/メーカー: 鹿砦社
  • 発売日: 2010/07
  • メディア: 大型本



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Curtis

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