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竹下派はこうして始まった

創政会結成 1985,2,7

1月28日、「毎日」の朝刊には「竹下登氏が政策集団を旗揚げ」というスクープが報じられた。

党内最大派閥の田中派では、世代交代と総裁を出すことを目的に、竹下登、金丸信、小渕恵三、梶山静六らが派内の新グループ「創政会」の結成を企図していた。

田中角栄の腹心である木曜クラブでは、当然、二階堂進会長以下、江崎真澄会長代理、小沢辰男事務総長、早坂茂三秘書、佐藤昭らがグループ結成を「分派活動」と批判。創政会の参加を表明した議員の切り崩しをはかったが、結局グループは、40名の国会議員が集結した。

竹下登ほか、橋本龍太郎(幹事長)、原田憲、小沢一郎、羽田孜、渡部恒三、中村喜四郎、村岡兼造、鳩山邦夫らが名を連ねた。会の名称は竹下後援会の機関誌「創政」にちなんだものである。

そしてこの日、砂防会館別館3階の田中派事務所で「創世会」結成が宣言された。

集まった議員は54名になった。会は月1回の会合をもつようになっていった。これがいわゆる竹下派の始まりである。

竹下派はその後しばらくの間、「田中派竹下系」という位置づけで、マスコミもそう報じていた。竹下の「創政会は決してあなた(田中)に弓引くために作ったのではありません」という言葉は、今でもこの出来事を語るときに必ず出てくる一言である。

しかし、田中角栄はその一言で激怒したとも言われ、それは事実上の「捨てぜりふ」になってしまった。

やがて経世会として独立した自由民主党の最大派閥となり、一方田中派の残党は、「二階堂グループ」という小グループに転落した。

経世会はその後、小沢一郎、羽田孜らによる「改革フォーラム21」としての分裂と新党(新生党)結成。さらに新党(新進党)結成の後、分立し、自由党、一部が保守党に別れた上で、民主党に合流した。

近年の政界の離合集散には必ず絡んでいるグループである。
だから、「小沢一郎」絡みは、やれ政局だ、やれ新党だ、という話が出てくるのである。

しかし、当の小沢一郎と竹下登は政策も政治家としてのスタンスも違い、竹下は小沢一郎を陥れるために、マスコミを使った「三宝会」なる組織も作った、と暴露しているのは、小沢一郎の懐刀である平野貞夫である。

昭和自由民主党史と、現在の民主党の馬鹿げた実態を、下記の書『日本一新』はあます所なく明らかにしている。
日本一新
『日本一新~私たちの国が危ない!』 著者:平野貞夫 協力:戸田邦司(日本一新の会顧問)/大島楯臣(日本一新の会事務局長) 鹿砦社


戦後史的にも、資料価値のある書籍である。
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yakko

お早うございます。お越し戴きアリガトウございます。
by yakko (2010-12-22 09:19) 

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